長崎大学の裏の通りを塀沿いに北東の方に歩いて行くと、国道の右側ある建物が純心女子学園です。正門を入ると、すぐ左側に「慈悲の聖母」があります。

 この碑は1954年5月30日の建立で、碑面には、「燔祭の炎の中にうたいつつ 白百合少女燃えにけるかも」という永井隆博士の追悼歌が刻まれています。

 台座の裏面の碑文に「聖母の子等204人は、若き学徒の身を以て工場に動員を命ぜられ祖国の為によく祈りよく働いて居られましたが、原子爆弾の為聖母讃歌を歌いつつ清らかな美しい殉職の最後をとげられました。(略)」とあり、殉職職員11人、生徒208人の名前が刻まれています。名前の数が増えているのは、その後生死が判明した方を加えたからでしょう。学園では毎年8月9日、慰霊祭を行っています。